カメラ用語

パトローネとは?

写真:以前知人の方から頂いた可愛い絵柄のフィルムです。パトローネ入りです。

 

パトローネとは?

パトローネとは、ドイツ語のFilmpatrone (フィルムパトローネ)から来ています。

カメラフィルムが入っている、円筒形の容器のことです。

 

 

筒にも名前があったなんて驚き!

私は昭和42年生まれですから、子供の頃はもちろんフィルムカメラでしたし、1990年代後半に初めてデジカメ「マビカ」を買うまではずっとフィルムカメラでした。

それでも、フィルムが入ったあの筒をパトローネという事など全く知りませんでしたし、パトローネという言葉を周囲からも一度も聞いた事はありませんでした。

そもそも、あの筒も含めて「フィルム」と呼んでいました。

筒だけの名前があったなんて小さな驚きです。

 

筒に名前があるのには意味があった?

私は、いわゆる筒ごとひっくるめて「フィルム」と呼んでいた訳ですが、あのような何の変哲もないように見える筒に、なぜ名前があるのか調べてみる事にしました。

すると、なるほど!

と思うような事を今更ですが知る事ができました。

 

パトローネがない時代があった?

カメラのフィルムといえば、円筒形の容器の中にクルクル巻かれているタイプの物が主流ですよね。

ところが最初は、円筒形の容器に入っておらず、むきだし状態のフィルムをスプール(巻きつける軸)に巻いて使っていたそうです。

そもそも、カメラ用のフィルムは元々は映画用のフィルムを短く切った物で、それを自分でスプールにクルクル巻くという準備を、写真撮影の前にしていたんですね。

あらかじめフィルムが巻かれた状態の物をポンとカメラにセットするのが当たり前の私からしたら、ひと手間が面倒に感じます。

しかも、フィルムに傷を付けないように、光が入らないようにと、気を使ったのではないでしょうか?

 

世界で最初のパトローネ!

1932年(昭和7年)、あらかじめフィルムが巻かれた状態の物をポンとカメラにセットするだけでよい物が発売されました。

これがパトローネ入りフィルムです。

アグファという会社が世界で初めてパトローネ入りフィルムを発売したのです。

 

写真:私が収集しているカメラのピンバッジです。
地面から巨大なアグファのフィルムが出てきて人々が驚いているユニークな絵柄が可愛いですね!

 

「135フィルム」

1934年(昭和9年)に、コダック「135フィルム」を発表しました。

これが「35mmネガフィルム」規格です。

このサイズは現在のフィルムの標準となっています。

 

はてなの宿題

ここで私は疑問があります。
「35mmフィルム」と「135フィルム」の違いについてです。
次までの宿題にしたいと思います。

 

宿題の答えは「35mmフィルム」と「135フィルム」の違いについての記事で書いています。
よろしければご覧いただけますと幸いです。

35mmフィルムと135フィルムの違いは?

写真:確かに「135」と書いてありますね。 表面が劣化してゴツゴツしていますが味があります。   私が数多くあるフィルムカメラの中から、「実際に写してみよう!」 と思って選んだ一台目のカメラ ...

続きを見る

 

パトローネのここがすごい!

フィルムがパトローネに入っている事で便利になった事をあげてみますね。

あらかじめフィルムが巻かれた状態の物をポンとカメラにセットするだけ!
 自分で巻く必要なし!

フィルムの出口には遮光布が張られていて感光を防いでいる!

パトローネの中心部のスプールとカメラが連動するしくみになっている!

 

以上をまとめると

カメラフィルムの取り扱いの重要な事は、明るい所でさらけ出さない、
つまりフィルムに光を当てないという事です。

本来、フィルムを取り出す作業は光を遮った暗室で行う必要があります。

その点、フィルムがパトローネに入っている事で、
フィルムは光から守られている状態になっています。

その為、カメラにフィルムを装填する際は室で行う必要なしです。

そしてもちろん、フィルムを取り出す際も暗室で行う必要なしです。

このように、パトローネの最大の利点は、
フィルムの装填や取出しの際に暗室で行う必要がなくなった。

という事ですね。

 

以上のように、フィルムがパトローネに入っているか、いないかの差はとても大きく、

パトローネという、きちんとした呼び名があって当然、という事がわかりました。

 

 

いろいろなパトローネの登場

製造年 和暦 生産国 メーカー 品名・特徴
1932年 昭和7年 ドイツ アグファ
(合併前)
世界初のパトローネ(入りフィルム)を発売。
1934年 昭和9年 ドイツ ドイツ・コダック
(旧ナーゲル)
「135フィルム」をカメラ「レチナ」と一緒に発売。
1935年 昭和10年 ドイツ ライカ 真鍮製で何度も繰り返し使用できるパトローネ「フィルカ」を発売。
1937年 昭和12年 ドイツ アグファ
(合併前)
「カラート」フィルム
1957年
昭和32年
スイス スタイネック博士の会社? 超小型二眼レフカメラ専用のパトローネ。135フィルムから巻き直して使う。
1958年 昭和33年 東ドイツ
(現ドイツ)
ORWO SLフィルム
1964年 昭和39年 ドイツ
ベルギー
アグファ・
ゲバルト
(この年合併)
ラピッドフィルム
1983年
昭和58年
アメリカ コダック 「DXコード」。フィルム感度(ISO感度)や枚数情報をカメラに伝達する為に「135フィルム」のパトローネ側面に印刷するコード規格。
1996年 平成8年 日本
アメリカ
富士フィルム
コダック
キャノン
ミノルタ
ニコン
の共同開発
「APSフィルム」(アドバンスフォトシステム)。磁気が塗布されたフィルムに、撮影時の設定、日時、プリントサイズ、枚数指定、コメント等が記録される。

※生産国、メーカーは、判定が難しい物がありました。
製品の特許所有者の居住国、メーカー本社の所在国、下請けメーカーの所在国等がある上に、会社の合併等もあるからです。
今後新たなデータに書き換える可能性があります。

 

 

もっと調べたら、「パトローネ」は「カートリッジ」だった^^;

「パトローネ」を色々調べてきましたが、やはりパトローネの存在は大きいですね。

ところで、このパトローネという単語、ドイツ語という事を冒頭で申し上げました。

そしてその意味なのですが、

ドイツ語であるpatrone」は、英語では「Cartridge」カートリッジ。

カートリッジとは、取り外し可能な部品の事です。

インク・カートリッジやトナー・カートリッジのカートリッジですね。

ですから、呼び方は「フィルム・カートリッジ」で良いのでは?

とも思います。

しかし、やはりそこは、

フィルムカメラの原点でもあるライカ

世界初のパトローネを出したアグファドイツ国という事だと思います。

ですから、ドイツ語で「カートリッジ」を意味する「パトローネ」という呼び方で定着したのですね。

パトローネ、一つ勉強になりました!

 

 

 

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